今回試飲レビューするお酒は、高知県土佐市が誇る蔵元亀泉酒造の「亀泉」です。(酒造名がそのまま銘柄になっていますね。)
皆さん、高知県の日本酒と聞くと、どんなイメージがありますか?
個人的には、「酒味が辛そう」「歴史が浅そう」なんて、勝手な先入観がありました。
しかし、飲んでみて、知ってみてビックリ!私の想像とは真逆だったんです。
今回飲んでみた「亀泉 CEL24」は、男性よりむしろ女性が好きそうな味わい。
そして、亀泉酒造って創業120年を超える老舗なんです!(勉強不足でした(;^ω^))
ちなみに、こちらの読み方は亀泉(かめいずみ)と読みます。「かめせん」ではないですよ(笑)
亀泉の種類
亀泉の日本酒には、純米大吟醸から普通種、そしてスパークリングまで以下のような種類があります。
種類 | 原料米 | 酵母 | 精米歩合 | アルコール度数 | 定価 |
---|---|---|---|---|---|
純米大吟醸原酒 酒家長春萬壽亀泉 |
山田錦 | CEL-19,H-21 | 35% | 16~17度 | ・5,778円(720ml) ・11,556円(1800ml) |
純米大吟醸 貴賓 |
山田錦 | CEL-19,H-21 | 40% | 16~17度 | ・3,510円(720ml) ・7,020円(1800ml) |
純米大吟醸 兵庫山田錦 |
山田錦 | CEL-19 | 50% | 16~17度 | ・1,782円(720ml) ・3,564円(1800ml) |
純米大吟醸 碧龍泉BIRYUSEN |
松山三井 | AC-95 | 50% | 16~17度 | ・1,930円(720ml) |
純米大吟醸 亀の尾 |
亀の尾 | CEL-19,A-14 | 50% | 16~17度 | ・1,890円(720ml) ・3,780円(1800ml) |
純米吟醸原酒 高育63号 |
風鳴子 | AA-41 | 55% | 16~17度 | ・1,674円(720ml) ・3,348円(1800ml) |
純米吟醸原酒 CEL-24 |
八反錦 | CEL-24 | 50% | 14度 | ・1,674円(720ml) ・3,348円(1800ml) |
純米吟醸 吟麓 |
吟の夢 | CEL-19 | 50% | 15~16度 | ・1,663円(720ml) ・3,326円(1800ml) |
純米吟醸 土佐のはちきん |
山田錦、八反錦 | KA-1 | 50% | 15~16度 | ・1,574円(720ml) ・3,480円(1800ml) |
純米吟醸 KAMEIZUMI Perle(ペルル) |
八反錦、風鳴子 | CEL-24,AA-41 | 55% | 13度 | ・5,400円(720ml) |
デリッ酒 生 | 松山三井 | CEL-19 | 60% | 13~14度 | ・497円(300ml) |
亀泉 特別純米 | 土佐錦 | AA-41,A-14 | 60% | 15~16度 | ・1,395円(720ml) ・2,792円(1800ml) |
亀泉 本醸造 | 松山三井 | CEl-19 | 60% | 15度 | ・486円(300ml) ・1,155円(720ml) ・2,316円(1800ml) |
土佐の地酒 辛口 | 松山三井 | 不明 | 65% | 15~16度 | ・2,074円(1800ml) |
しぼったばっかし | 松山三井、他 | 701号 | 70% | 18~19度 | ・463円(300ml) ・1,242円(720ml) ・2,484円(1800ml) |
※スマホの方は横にスワイプすることで確認できます。
亀泉の特徴は何と言っても「酒米」と「酵母」にあります。
酒米に関して言うと、日本酒の大半で使われている「山田錦」だけでなく、「風鳴子(かぜなるこ)」や「吟の夢」など高知県で栽培された「酒造好適米」を使用しています。
また、酵母に関しても同様に、高知県で開発されたものを積極的に使用しているんです。
中には、ワイン酵母と掛け合わせたものもあるんですよ!(KW-77)
出典:亀泉とは
こういったように、高知県の酒米や酵母を使って、作り上げている日本酒が亀泉。
つまり、酒を飲むたびに高知県の土地柄を感じれるってことですね。
それでは、簡単に亀泉の種類について見ていきましょう。
酒家長春 萬壽(しゅかちょうしゅん まんじゅ)
亀泉酒造の最上位に位置するのが、酒家長春萬壽です。(一見しただけでは読めない銘柄ですよね)
ウマイ日本酒を決める大会、全国新酒鑑評会でも平成25年に金賞を受賞している実績があるんですよ!
リンゴなどのフルーツのような華のある香り、上品な味わいは亀泉酒造の頂点にふさわしいお酒です。
ちなみに、こちらは木箱(化粧箱)に入っているので、贈答用には喜ばれると思いますよ。
純米大吟醸 貴賓(きひん)
貴賓とは身分が高い客って意味なんですが、その名に恥じていないのがこの日本酒。
雑味を一切感じることのない、繊細で優しい味わいは、まさに身分が高いセレブそのもの。
ゴージャスでありながらも、最後まで味わいの気配りが出来る日本酒ってカンジです。
ちなみに、こちらは2017年にフランスで開催された「KURA MASTER」で金賞を受賞しているんですよ。
名前負けしていませんね(笑)
純米大吟醸 兵庫山田錦
香り高いと評判の高知酵母CEL-19を使用したのがこちらの日本酒。
名前には特徴がありませんが、それとは裏腹によく熟れたリンゴを思わすような香り。
そして、その甘い匂いを裏切るような、キレがあるので、何杯飲んでも飲み飽きしないんです。
ちょっと贅沢したい日、自分のご褒美なんかには良いかも♪
純米大吟醸 碧龍泉(びりゅうせん)BIRYUSEN
優しくも濃厚な味わいがありながら、スゥーっと消えていくお酒です。
なんでも、「碧く澄んだ美しい龍の泉」より生み出される酒として命名されたようです。
けして、某少年漫画の剣士の必殺技とは関係ないですからね。
純米大吟醸 亀の尾
幻の酒米「亀の尾」を使った日本酒です。(一度は途絶えたという悲しい過去が…)
なんでも、今を時めく「ササニシキ」や「コシヒカリ」の祖先で、明治時代から栽培されていたお米なんですよ。
亀泉の亀の尾は、桃のような優しい香りと、飲んだ瞬間にくる爽やかな清涼感が特徴です。
純米吟醸原酒 高育63号
高知県の酒造好適米である風鳴子(高育63号)、高知酵母AA-41、そして高知県の水と、酒造りに関わる全てを高知産で仕上げた日本酒です。
まるでバナナを思わすような香りがありながら、飲み口はスッキリとキレがあります。
一度飲めば、この甘さと辛さのギャップに、ドハマりする人続出間違いなしですよ。
純米吟醸原酒 CEL(せる)-24
亀泉の中でも今一番注目されているのが、CEL(せる)-24ではないでしょうか。
土佐の酒のイメージを覆す、甘口でありながら、人気がある理由は、開封した瞬間のパイナップルのような力強い香りが惹きつけていると言っても過言ではないハズ。
そして、日本酒とは異なるお酒。白ワインを飲んでいる錯覚すら覚える味わいに、女性でもファンが多いんですよ。
純米吟醸 吟麓(ぎんろく)
吟麓には、山田錦とヒノヒカリを交配して出来たお米「吟の夢」が使われています。
山田錦だけのと比べると、口に含んだ時のコクが抑えになっている印象です。
このお酒は、口に含んだ時の香りが素晴らしく、洋ナシのような香りが鼻から心地よく抜けていきます。
また、フレッシュな酸味と苦味が、味に深みと独特の複雑さを醸し出しているのが特徴です。
純米吟醸 土佐のはちきん
爽やかさの中にも芯があり、後味はスッとキレがあるのが土佐のはちきんです。
何でも、土佐弁ではちきんは「男勝りな女性」という意味らしいですね。
このお酒も、そういった女性をイメージして作られているので、飲む際は、土佐の女性に思いをはせながら飲んでみて下さいね(笑)
純米吟醸 KAMEIZUMI Perle(ペルル)
日本酒とシャンパンの丁度中間に位置するのが、亀泉のスパークリング日本酒ペルルです。
というのも、日本酒でありながら、シャンパーニュと同じ製法である瓶内二次発酵製法を採用しているんですよね。
なので、シャンパンのようなキメ細かい泡を楽しむことができます。
香りは果実感がフワァ~っと広がり、匂いだけでもちょっとイイ気分になれそうですよ。
ちなみに、このペルルは本数限定なこと、さらに専用の化粧箱が付いているので、日本酒を飲む集まりなどに持参していったらドヤれます(笑)
デリッ酒 生
デリッ酒は、割り水を多くしていて、アルコールを13度まで抑えてあるのが特徴。
また、ほのかに香るフルーティーな吟醸香、そして飲み口がサッパリしている印象のお酒です。
その為、夏の日にキンキンに冷やしてクイッと飲むのも良いカンジですよ。
亀泉 特別純米
一言で味を表現すると、非常にバランスが良いお酒です。
甘くもなく、しつこくもなく、辛くもなく、重くもない。落ち着きがあって、万人受けする味わいかなと思います。
これだけ聞くと個性がなさそう…なんて思うかもしれませんが、2008年秋季全国酒類コンクールの純米酒部門で1位になるくらい実力派なんですよ。
亀泉が気になるなら、一度は飲んでおいて損はないのではないでしょうか。
亀泉 本醸造
気を付けて下さい!亀泉の本醸造を飲むと、他の本醸造が飲めなくなってしまう恐れがあります。
こちらのお酒は、華やかな香り、そして飲んだ瞬間の口当たりがまろやかで、本醸造に多く見られるアルコール感を感じさせません。
それもそのはず、亀泉の本醸造は、吟醸酒と同様に低温熟成で作られているからなんです。
このお値段で、この味が飲めるなら非常にコスパは良いのではないでしょうか。
土佐の地酒 辛口
高知の日本酒の特徴である「端麗辛口」を体現したようなお酒です。
辛口で非常にキレが良いので、このお酒は熱燗orぬる燗で飲むのがおススメですよ。
冬の鍋のお供として、常備しておくと食事もお酒も楽しくなるハズ!
しぼったばっかし
毎年年末になると出てくるのが「しぼったばっかし」という生酒です。
ふっくらとした程よい香りから、飲んだ瞬間に喉を通る辛口が特徴的なお酒です。
ただ、亀泉酒造の初絞り酒として販売されるので、本数はかなり限られているのにはご注意くださいね。
運が良ければ年末にゲットできるかも!
亀泉の「原酒」って何?
亀泉の「酒家長春萬壽亀泉」や「CEL-24」には、「原酒」ってキーワードが付いています。
この原酒の意味は、お酒の最終段階で「割り水」していないお酒ってことです。
通常、日本酒が出来た瞬間はアルコール度数が高いので、割り水をしてアルコールを調節しています。
ということは、CEL-24などは本来の姿のままのお酒ってことですね。
女性で例える「スッピン」の顔というイメージですかね?
ちなみに、CEL-24が原酒でもアルコールが低いのは、酵母の特徴で醗酵しにくいのが理由だそうです。
亀泉セル24の試飲レビュー!(味・飲み方・おつまみ)
それでは、早速CEL-24をいただきます。
まず、開封した時の香りですが…。CEL-24はよくパイナップルの匂いがするなんて言われていますが、正直分かりません(笑)
ただ、果物のような、甘く心地良い香りが鼻いっぱいに広がります。正直、これだけで幸せな気分になれるのは、私だけではないでしょう。
そして、何といってもこの香り!かなり強いです!
どのくらい強いかと言うと、4畳半の密閉した部屋くらいなら、充満するくらい香りが強いですね!(すいません、ちょっと盛り過ぎたかもしれません。)
肝心の味についてですが、飲んだ瞬間に華やかな丸い味が口いっぱいに広がります。
個人的なイメージで言うと、甘くて水分が多いマスカットを丸ごとかじったようなカンジです。
マスカットをかじると、甘みが口いっぱいになると思いますが、この現象がCEL-24でもおきるんです!
でも、甘ったるいというカンジではなく、最後に酸味がほのかにくるので、スゥ~と長引く余韻をいつまでも楽しめる。
これがCEL-24ですね!
味のたとえで、白ワインのような味わいと言うのをみかけましたが、このマスカット感を味わうと、間違ってはいませんね。
まとめると、日本酒に嫌悪感を頂いている男女のイメージを覆す逸品ではないでしょうか?(特に女性が好きそう!)
ちなみに、CEL-24の飲み方は、キンキンに冷やすことで、甘みと酸味を一番堪能できます。
というか、ぬるくなると、甘みだけが強くなるので、あまりおススメはしません。
あ、アルコールが苦手な女性の人なんかは、氷を少し入れてロックにしても十分に楽しめますよ。
最後に、今回はRIEDEL(リーデル)という日本酒用グラスを使用しました。
こちらのグラスは日本酒の香りを100%引き出して、楽しむためのグラスなので、セル24のようなお酒にはピッタリなんです。
お猪口も良いですが、たまに雰囲気を変えて楽しめるのも日本酒の魅力ですよね。
亀泉に合うおつまみ
今回は亀泉CEL-24の濃厚な味を邪魔しないようにと、サッパリ食べれるオクラとろろを用意してみました。
CEL-24を単体で味わいたい人は是非試してみて下さい。
- オクラを少し茹でて切る
- すりおろした山芋をかける
- かつお節と醤油をかけて完成
おつまみで、CEL-24の良さを最大限に引き出すなら果物がおススメです。私の一押しはメロンです。
CEL-24より甘みが強いメロンを食べた後に飲むことで、口に含んだ時の甘みが抑えられ、酸味だけが伸びてくるので、心地よい味わいになります。
ぜひお試しあれ~!
亀泉を飲んだ人の口コミや評価
亀泉を飲んだ人は、どんな口コミや評価があるのかSNSで調べてみました。
亀泉 吟麓 純米吟醸無濾過生原酒、3150円。
ほどよい香りと甘み。
ちょいとキレもあるから辛口?
なかなか美味しいっすね。 pic.twitter.com/PAjGH8rJ— セバス🍶ちゃん (@tokumi2) 2012年5月24日
亀泉を始めて購入するならどれがおススメ?
亀泉にはたくさんの種類があり、価格帯もかなり異なるので、あなたが「これだっ!」と思うものを選ぶのが一番良いです。
でも、よく分からないから…と不安な方にアドバイスをするなら、以下の亀泉をプッシュします。
女性でしたら「CEL-24」ですね。
やはり亀泉の中でも、かなり飲みやすい部類に入るので、甘めが好きな方ならまず失敗することはありません。
次に男性でしたら「特別純米」ですね。
一番バランスが取れている亀泉だと思うので、初めての取っ掛かりには向いていると思います。価格も安めですので、失敗してもそこまで痛くないですしね。
人にプレゼントする、もしくはお祝いの席なら「酒家長春萬壽」「貴賓」が良いでしょう。
味もさることながら、化粧箱も付いてるので外しはしませんからね。
亀泉を購入できる販売店
亀泉を市販で購入する場合は、亀泉酒造にお問い合わせすることで、あなたが住んでいる近所の取扱店舗を紹介してもらえます。
お問い合わせ先は、下記に記載している酒蔵情報を参考にしてみて下さい。
ネット通販で購入する場合は、「高知の地酒専門店」か「大手通販」で購入することができますよ。
亀泉の酒蔵情報
酒蔵名 | 亀泉酒造 |
---|---|
電話番号 FAX |
088-854-0811 088-854-0813 |
住所 | 〒781-1142 高知県土佐市出間2123-1 |
URL | http://www.kameizumi.co.jp |
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