今回試飲レビューするのは、福岡県久留米市の城島町が誇る蔵元「花の露」のお酒です。
城島には酒蔵がいくつもあり、かつては兵庫県の「灘」や広島の「西条」と肩を並べる三大酒どころとしても有名な地域なんです。
それを象徴するのが城島周辺の酒蔵開きで、このイベントには毎年およそ10万の人が集うんですよ。
そんな城島で、最古の蔵元なのが今回紹介する「花の露」なんです。
何でも、創業は1745年。江戸時代から酒作りをしている酒蔵でもあるんです。
今回飲んでみたのは、「花の露 しぼりたて純米吟醸生酒」ですが、どんな伝統の味がするのか楽しみになってきました♪
また、花の露の味や飲み方はもちろんですが、飲んだ人の口コミや購入できる販売店も紹介しているので、一緒に知識をつけていきましょう。
花の露の種類
種類 | 原料米 | 精米歩合 | アルコール度数 | 定価 |
---|---|---|---|---|
花の露 繚爛 | 山田錦 | 40% | 15度 | 5,400円(720ml) |
鴻臚館 純米大吟醸 | 山田錦 | 45% | 15度 | 3,150円(720ml) |
花の露 純米吟醸 | 山田錦 | 50% | 15度 | 1,680円(720ml) |
花の露 しぼりたて純米吟醸生酒 | 山田錦 | 50% | 15度 | 1,575円(720ml) |
花の露 特別純米 | 夢一献 | 55% | 15度 | 1,404円(720ml) |
花の露 純米 | 夢一献 | 60% | 15度 | 1,155円(720ml) 2,376円(1800ml) |
nonal(のーなる) | 山田錦 | 55% | 15~16度 |
※スマホの方は横にスワイプすることで確認できます。
花の露 繚爛(りょうらん)純米大吟醸
花の露の中で最高位に位置するのが、この繚爛です。
価格もさることながら、驚かされるのはその味です。
柔らかくも繊細な味が、飲んでは消え、飲んでは消え…と、いつまでも飲んでいたい味に仕上がっています。
この味は世界的にも評価されていて、KuraMasterというフランスの日本酒コンテストでは、2018年にプラチナ賞を受賞しているんですよ。
鴻臚館(こうろかん) 純米大吟醸
鴻臚館とは、平安時代の外交施設です。
そして、花の露の鴻臚館には、招いた客人をもてなすお酒という思いがこめられているそうです。
つまり、どんな人に出しても恥ずかしくないのが、花の露の鴻臚館という日本酒なんですね。
香りはフワッと軽いフルーツ感がありますが、飲んでみると濃厚で上品な味が舌で踊り出します。
表現は難しいですが、誰が飲んでもこの銘柄を聞きたくなるようなお酒です。
また、こちらも2017年にKura Masterでプラチナ賞を受賞しています。
花の露 純米吟醸
純米吟醸というと、オーソドックス感がありますが、花の露の純米吟醸は一味違います。
低温でじっくりと時間をかけて発酵しているので、柔らかい味とキレのバランスが大吟醸と間違えるほどの味わいになっているんです。
香りはそこまで強くないので、料理と一緒に飲んでも味を邪魔することがないのも特徴ですね。
飲み方は自由ですが、まずは10~12℃くらいに冷やしてから飲んでみるのがおススメですよ。
花の露 しぼりたて純米吟醸生酒
純米吟醸と比べると、まだまだ落ち着いてないカンジの味がするのが、しぼりたて純米吟醸生酒です。
味の円熟度では、負けているかもしれませんが、飲むたびに果物ような華やかな香りが鼻からスッと抜けて心地よいです。
また、口に含むとフワァ~っと優しく味が広がり、ス~っと消えていくのも、しぼりたて生酒だけの味わいではないでしょうか。
花の露 特別純米
特別純米には、酒米として「夢一献」が使われています。
福岡の人なら馴染みが深いと思いますが、福岡のブランド米「夢つくし」から出来ている酒米なんですよ。
味わいはフルーティーながらも、味わいが軽いので、飲み飽きしないお酒になっています。
花の露 純米
花の露の特別純米と同じく、酒米に「夢一献」が使われているお酒です。(精米歩合に違いがあります)
味わいは優しく、いつまでも飲める日本酒というカンジです。
冷やで飲めば香りを抑え、燗に浸けて温度が高くなってくると、香りが広がってさらに良いカンジになります♪
花の露の中でも定番として言われていますが、冷・常温・熱燗としても楽しめるので納得ですね。
花の露 nonal(のーなる)
オシャレラベルですが、今流行りの芳醇な力強い香りがする吟醸酒というよりは、少しクラシカルな印象のお酒です。
クールで爽やかな香り、口に含めば柔らかい丸みがあるものの、ス~ッ消えていくので、スッキリ飲むことができます。
ちなみに、nonal(のーなる)とは博多弁で「無くなる」という意味。
このお酒を飲めば、気が付いた時には空になっているのが、由来なんだとか。
くれぐれもこのお酒を飲む時は、飲み過ぎないように注意して下さいね(笑)
花の露の試飲レビュー!(味・飲み方・おつまみ)
それでは、さっそく花の露 しぼりたて純米吟醸生酒を飲んでみたいと思います。
ちなみに表ラベルをカッコいいカンジで撮りたかったのですが、氷水で冷やしていたら剥がれてしまいました…
まずは、香りです。
微かにすみれの花のような優しい匂いが、ふっと薫っては消えていくカンジです。
口に含むと、丸くて華のある味が一瞬にして広がるんですが、スッと消えていきます。
味の伸びはあまりなく、スッキリしていますね。
私個人的なイメージとしては、植物から朝露が地面に落ちる一瞬。というカンジです。
花の露の最初の華やかさを味わいたいのですが、朝露が一瞬で地面に落ちるように味がスッと消えるので、また飲んでしまう。
この一瞬をずっと味覚に記憶させたいがために、何度も呑むのを繰り返してしまいます。
花の露に合うおつまみ
今回は、花の露の華やかな味わいと、キレの良さを邪魔しないつまみとして、海鮮丼もどきを作ってみました。
全体的に味を薄めにすることで、お酒の味も海鮮丼の味が潰し合わないかなと思います。
海鮮丼を食べた後すぐに飲むと、寿司酢の余韻が花の露とマッチして良いカンジでした♪
作り方は、以下に載せておきますね。
ポイントは薄味で作ること。
本来なら醤油をかけて食べるところを、あえて先に浸けておくことで、醤油の味が主張し過ぎないようにしてみました。
- ご飯は寿司酢で薄めに味を付ける
- 好きな刺身を切って醤油に浸けておく
- 大葉やカイワレなど好きな具材を盛り付ける
花の露を飲んだ人の口コミや評価
深夜の抜栓。
去年も飲んだけど、本当上品で食事を引き立てる純大吟です。 (鴻臚館 純米大吟醸) https://t.co/0BpcXVNWSi #sakenowa pic.twitter.com/e2hrBIZkfP
— ラーメン大好きトムスクさん (@tomsk7) 2017年11月5日
以上が、花の露を飲んだ人のSNS上での口コミや評価でした。
花の露を始めて購入するならどれがおススメ?
初めて花の露を購入するのなら、今回私が試飲をした「しぼりたて純米吟醸生酒」がおススメです。
価格も手ごろですし、花の露の良さが十分に伝わる出来栄えになっていると思います。
ただし、生酒なので保管方法には注意して下さい。
例えば、お土産などにして持って帰る場合、生酒は常温ですと味が劣化してしまう危険があります。
なので、冷やした状態で家に持ち帰れないのなら、「純米吟醸」の方が良いかもしれません。
客人に振舞う場合や、お祝いの席などなら「繚爛」「鴻臚館」など、上品な味わいの花の露が合っていると思います。
花の露を購入できる販売店
花の露は福岡県内でしかあまり出回っていないので、近所の酒屋さんにない場合は、ネット通販を利用するのが一般的です。
また、nonal(のーなる)に関しては、「住吉酒店」でしか入手することができません。
お店は「博多」と東京の「日比谷」にあるようです。
花の露の酒蔵情報
酒蔵名 | 株式会社 花の露 |
---|---|
電話番号 FAX番号 |
0942-62-2151 0942-62-2032 |
住所 | 〒830-0207 福岡県久留米市城島町城島223-1 |
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